黄麹ってなに?|沖縄の麹の種類と仲宗根糀家のものづくり
- 仲宗根糀家

- 6月28日
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更新日:7月15日
「黄麹(きこうじ)」という言葉を、はじめて目にする方も多いかもしれません。麹にはいくつか種類があり、つくるものや土地の文化によって使い分けられてきました。ここでは、麹の種類のちがいや沖縄と麹のかかわり、そして私たち仲宗根糀家が大切にしている黄麹づくりについて、やさしくご紹介します。
お酒の麹だけでなく、暮らしの台所を支える麹もある。
麹の種類いろいろ(黄麹・白麹・黒麹)
麹は、蒸したお米や麦などに麹菌を繁殖させたものです。麹菌にもいくつか種類があり、代表的なものに黄麹・白麹・黒麹があります。一般的に、黄麹は甘酒・お味噌・お醤油など、日々の食卓を支える調味料づくりに使われると言われています。白麹や黒麹は、爽やかな酸味が出やすいことから、焼酎や泡盛づくりに用いられてきたと伝えられています。同じ「麹」でも、その性格はそれぞれ少しずつ違うのです。
沖縄と麹、泡盛の文化
沖縄といえば、まず思い浮かぶのが泡盛ではないでしょうか。泡盛づくりには黒麹が用いられてきたと言われ、麹は古くから沖縄の食文化に深く根づいてきました。一方で、甘酒やお味噌、塩麹といった「食べる麹」「調味する麹」の世界では、黄麹が大きな役割を担ってきました。お酒の麹だけでなく、暮らしの台所を支える麹もある——沖縄の麹文化は、そんな豊かな広がりを持っています。
黄麹の特徴と、料理での生かし方
黄麹は、おだやかでやさしい甘い香りが感じられるのが魅力です。お米のうまみをふくよかに引き出してくれるため、甘酒や塩麹、お味噌づくりと相性がよいとされています。塩麹をお肉やお魚に少しなじませたり、お野菜とあえたりと、ふだんのお料理に少し取り入れるだけで、味わいに奥行きが生まれます。むずかしく考えず、いつもの調味料の仲間として気軽に使えるのが、黄麹のうれしいところです。
仲宗根糀家の黄麹づくり
私たち仲宗根糀家は、沖縄で黄麹づくりに取り組んできた糀屋です。お米を蒸し、麹菌をまわし、温度や湿度に気を配りながら、麹がのびのびと育つよう手をかけていきます。一部は手作業で、一部は機械も使いながら、麹の様子をよく見て仕込みます。沖縄の気候のなかで、安定したよい麹をお届けしたい——その思いを胸に、日々ものづくりを続けています。
暮らしへの広がり(甘酒・塩麹)
黄麹は、ご家庭の暮らしにもなじみやすい存在です。たとえば甘酒(甘糀)は、お米と米糀、お湯を炊飯器で仕込んでつくり、砂糖は入れません。麹そのもののやさしい甘さが生きた、素朴な味わいです。塩麹は、お料理の下ごしらえなどに使える調味料として親しまれています。麹のある暮らしは、けっして特別なものではなく、毎日の食卓にすっと寄りそってくれます。
食用・甘酒用の黄麹という選択
「黄麹」は日本酒(清酒)づくりの麹として語られることが多いのですが、黄麹のはたらき場所はお酒だけではありません。お味噌・お醤油・甘酒・塩麹など、毎日の食卓を支える発酵の多くを黄麹が担ってきたと言われています。仲宗根糀家は、沖縄で黄麹製造に取り組んできたパイオニアとして、「飲む・食べる・調味する」ための黄麹を専門につくり続けています。当店の甘酒(甘糀)も、この黄麹の米糀から生まれています。沖縄の麹文化の歩みは沖縄における麹の歴史と食文化の記事でもご紹介しています。
製麹(せいぎく)の流れ——麹が育つまで
麹をつくる工程は「製麹」と呼ばれます。一般的な流れは、お米を洗って水に浸す(浸漬)、水を切って蒸す、蒸したお米を冷まして麹菌の胞子をまぶす(種切り)、温度と湿度を保った場所でときどきほぐしながら育てる(手入れ)、麹が全体に育ったら完成(出麹)、というものです。仲宗根糀家でも、温度や湿度に気を配り、一部は手作業で、一部は機械も使いながら、麹の様子をよく見て仕込んでいます。
酒づくりの麹と、食卓の麹のちがい
同じ黄麹でも、酒蔵ではお酒のもろみの入口をつくるために、糀屋や味噌屋では食べもののうまみと甘みを引き出すために麹を育てます。焼酎や泡盛に使われる白麹・黒麹は、さわやかな酸味のもとになる性質があると言われ、お酒の仕込みに向くとされてきました。いっぽう食卓の黄麹は、甘酒のやさしい甘さや、塩麹・お味噌のふくよかなうまみとして、日々のごはんに寄りそいます。検索で出会う「黄麹」の多くはお酒の文脈ですが、このページでは食用・甘酒用の黄麹を、つくり手の目線でご紹介しました。
黄麹のよくあるご質問
Q. 黄麹と米麹はちがうものですか。
「米麹」はお米に麹菌を育てたものという素材の呼び名で、「黄麹」は麹菌の種類による呼び名です。当店の米糀は、黄麹の麹菌でお米を育てたもの。つまり「黄麹の米麹」です。
Q. 黄麹の甘酒はどんな味わいですか。
砂糖を加えず、お米と米糀だけで仕込む甘酒は、お米由来のやさしい甘さが特徴です。当店の甘酒(甘糀)も、お米と米糀とお湯を炊飯器で仕込み、砂糖は入れません。ご家庭での仕込み方は甘酒の仕込み方の記事をご覧ください。
Q. 泡盛の麹と同じですか。
泡盛づくりには黒麹が用いられてきたと言われています。黄麹とは麹菌の種類が異なり、性格も別ものです。
Q. 黄麹(の米糀や甘酒)はどこで買えますか。
仲宗根糀家の店頭(那覇市国場)とオンラインショップでお求めいただけます。黄麹から仕込んだ酵素甘こうじ(生甘酒)や生米こうじを、無添加のまま冷凍便でお届けしています。
麹のちがいや使い方を、見て、ふれて、味わいながら知りたくなったら、ぜひ仲宗根糀家の料理教室をのぞいてみてください。会長の仲宗根悦子が、麹のある暮らしの楽しさをお伝えします。



